ロシア株式市場、小幅反発
手がかり材料難のなか、模様眺めの姿勢が強まる
10日のロシア株式市場は、小幅反発。前日の米国市場の大幅下落を受け、欧州株も反落したもの、ロシア市場は比較的落ち着いた動きとなった。小幅下落して寄付いた後、欧州株に引きづられて下落幅を広げる場面もあったが、8日の安値を割り込むことはなく切り返し、上昇に転じた。MICEX指数は前日比0.23%高の1659.57、RTS指数は0.34%高の2186.35で取引を終えた。
ロシア市場では材料難の中、模様眺めの姿勢が強まっている。世界の株式市場関係者の関心が米国の信用不安と来週にも山場を迎える米大手企業の第2四半期決算の行方に集中しており、積極的な売り買いは手控えられている。昨日ロシアが欧州最大の自動車市場に躍り出たことで買われた自動車株は早くも息切れ。最大手のアフトワズ(AVAZ)は4.10%安となった。ガスプロム(GAZP)は、ルクオイル(LKOH)、ロスネフチ(ROSN)などと共に、リーマン・ブラザーズが目標株価の引上げを受けたが、結局0.39%安となり、下値を切り下げる展開となっている。同社株が上昇基調とならないことには、ロシア市場全体の底入れは難しいだろう。
カリウム肥料大手ウラルカリー化学(URKA)は今年上半期の生産量が前年比5.3%拡大したと発表し、大幅高となった。同社株は、農作物価格の急騰で、農業関連銘柄に市場の関心が高まる中、昨年11月のMICEX上場以来3倍程の急騰となっている。6月中旬に上場来高値388.00ルーブルを記録して以来、調整局面を迎えていたが、08日にカリウム肥料のロシア国内取引価格が前年比3倍となった、と報じられると下げ止まりを見せていた。
ウラルカリー化学(URKA)
10日終値 330.82ルーブル (前日比 5.25%高)
取引単位 1株 (約 1517円)
米国株、反発
住宅金融公社への懸念は残るものの、大型M&Aを好感
NY株式市場は、反発。財務長官と連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言を行い、住宅金融公社には十分な資本がある、との認識を示したものの、市場の不安感をぬぐいきれなかった。セントルイス連銀前総裁がファニーメイ (連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の両社は実質的に破綻状態にあり、政府救済が必要になる恐れがあると指摘したことで両社株は急落、金融株全体に売りが広がった。ただ中国のアルミメーカーが減産で合意したため、アルミ大手のアルコアが8年ぶりの大幅高を演じ、また米化学大手のダウ・ケミカルが特殊化学品メーカーのローム・アンド・ハースの買収で合意したことが好感され、市場全体では徐々に上値を追う展開となり、ダウ工業株平均の上げ幅は一時140ドルに迫った。午後に原油価格が急騰すると一気に180ドル超下げ、一時下落に転じたが、引け際には持ち直し、上昇を維持した。ダウ工業株平均は前日比0.73%高の11229.02で取引を終えた。11日はGEの第2四半期決算が発表される。前回発表時は減益決算を発表し、市場の急落を招いただけに注目が集まっている。
債券市場では、住宅金融公社への懸念が払拭できないでいる一方、株式市場が下落したため横ばいで取引を終えている。英ポンドはイングランド銀行が政策金利を据え置いたことで、景気減速懸念が高まり下落している。
為替市場では信用不安がぬぐえない上、FRB議長が議会証言で「金融混乱が続いている」と述べたことで米ドルが主要通貨に対して下落した。また英ポンドはイングランド銀行が政策金利を据え置いたことで景気悪化懸念が高まり、下落している。
ニューヨーク原油先物、急上昇
地政学リスクの高まりで140ドル台を回復
ニューヨーク原油先物は、急上昇。前日伝えられたイランによるミサイル発射実験がこの日も実施されたことに加え、ナイジェリアの武装勢力が今週にも休戦を解除すると述べたことから地政学リスクが高まり、上値抵抗線である1バレル=138ドルを抜けると一気に142ドル台まで上昇した。結局141ドル台で取引を終えている。国際エネルギー機関(IEA)は7月の月報で、5カ月連続で下方修正していた2008年の世界原油需要見通しを上方修正した。途上国での短期的な強い原油需要がその理由。
金先物は地政学リスクの高まりとドル安の進行を受け続伸、銅先物は世界最大の消費国である中国の輸入量が減少を示したことで、反落となった。